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太陽の塔は人気者 俳句鑑賞文 [アート]

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2025年に大阪万博開催が決定し、前回70年に開催された大阪吹田市の万博記念公園を訪れる人たちが、増加している。中でも太陽の塔は人気者である。観光地のゆるキャラとは違い、芸術家岡本太郎の精神の結晶でもある塔は、建てられ50年近く経過した今日も老若男女に慕われている。


俳誌「いぶき」2号に掲載された俳句鑑賞文を紹介します。

渡部健「春」俳句鑑賞文
                  氏野光子
☆送電塔連なる阿武隈山笑ふ☆  
 阿武隈山地は福島県の東部を南北に走る約170kmの広大な山々。春が訪れると晴れた日にはどこまでも連なる送電塔が銀色に眩しく輝き、人々のこころも長い冬から解放される。北国の大きな春の景が気持ち良い。

☆フクシマの帰還思へば亀鳴けり☆
 東日本大震災を福島にて遭遇され、他郷に住まわれている作者。片仮名表記のフクシマは原発汚染に変わり果てた故里への哀感がこもる。以前の穏やかな暮らしを懐かしみ、一日も早い帰還を望まれている様子。
 季語、亀鳴けりが切ない。この世の不条理に対して憤る作者の声なき叫びとも思える。



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